センター紹介
一橋大学は商法講習所(明治8 [1875] 年創立)以来多くの社会科学の古典を蓄積してきました。これらの貴重な古典を集中管理し、諸社会科学研究者のより高度な研究に資するために、本センターは1978年に附属図書館から分離され、独立の機構と目的とを持つ貴重書図書館として設立されました。現在のセンターの蔵書数はおよそ76,200冊です。
この中には、カール・メンガー、オットー・ギールケ、左右田喜一郎の三教授の旧蔵書、フランクリン文庫、ベルンシュタイン=スヴァーリン文庫 という世界的に著名かつ重要なコレクションがあります。このほか、いくつかのコレクションを含めて、1850年以前の刊行物はすべて貴重書 としてセンターに収蔵され、毎年増加しています。これらは、マイクロフィルムで収蔵されているゴールドスミス=クレス文庫 とともに、社会科学古典文献の世界的に貴重な巨大宝庫を形成しています。
また、本センター所蔵資料の書誌・所蔵情報を一橋大学図書館オンライン目録(HERMES-Catalog)等さまざまなオンラインデータベースに登録する作業も進められており、学内外での利用の便の向上がはかられています。平成19年度からは、HERMES-IR (一橋大学機関リポジトリ)を通じて、所蔵資料の一部が全文閲覧できるようにもなりました。今後本センターの所蔵資料がいっそう活用され、多くの独創的な研究成果が生み出されることを願っています。
デジタル・ライブラリー
- Digital Library of Carl Menger Collection
Grundsatze der Volkswirthschaftslehre 手沢本が見られます。 - Digital Library of the Archives of the Marquisate of Laubrieres
中世後期からアンシアン=レジーム末期までの地方貴族の所領管理の記録群であるロブリエール家文書(フランクリン文庫に収録)を撮影した電子ファイルです。 - The Burt Franklin Collection donated by Mitsui Group Companies
バート・フランクリン文庫の一部資料の画像データを利用できます(一橋大学機関リポジトリ)。 - インキュナブラ・コレクション
一部のインキュナブラのサムネイルをご覧いただけます。
活動報告
- 2022年センター報告・日誌
- 2021年センター報告・日誌
- 2020年センター報告・日誌
- 2019年センター報告・日誌
- 2018年センター報告・日誌
- 2017年センター報告・日誌
- 2016年センター報告・日誌
- 2015年センター報告・日誌
- 2014年センター報告・日誌
- 2013年センター報告・日誌
- 2012年センター報告・日誌
- 2011年センター報告・日誌
関連文献
- 細谷新治「社会科学古典資料センター創立の頃の思い出」、『一橋大学社会科学古典資料センター年報』第14号、1994年
- 岡崎義富「社会科学古典資料センター創設期の回顧」、『一橋大学社会科学古典資料センター年報』第14号、1994年
- 岩本吉弘「メンガー文庫事業のこと」(1)、(2)、(3)、(4)、(5)、『一橋大学社会科学古典資料センター年報』第31-32、34-36号、2011-2012、2014-2016年
- 一橋大学21世紀COEプログラム「ヨーロッパの革新的研究拠点:衝突と和解」との連携により、コレクション目録のPDF化、ギールケ文庫の一部の電子化、法学論文コレクション書誌情報のデータベース化が実現しました。
屋敷二郎・周圓「「16-18世紀法学文献コレクション」の現状と展望 ― 夢路よりかえりて ―」、『一橋大学社会科学古典資料センター年報』第30号、2010年