貴重書コレクション

マルサス『人口論』

An essay on the principle of population, as it affects the future improvement of society. With remarks on the speculation of Mr. Godwin, M. Condorcet, and other writers
(貴A:28)

出版事項

An essay on the principle of population, as it affects the future improvement of society. With remarks on the speculation of Mr. Godwin, M. Condorcet, and other writers
出版者 London : Printed for J. Johnson ...
出版年 1798
形 態 [2], v, [1], ix, [1], 396 p. ; 21 cm
注記事項 Anonymous. By Thomas Robert Malthus
Errata on p. [x]
著者標目 *Malthus, T. R. (Thomas Robert), 1766-1834
本文言語 英語

解説文

本書は、『経済学原理』と並び、マルサス(Malthus, Thomas Robert, 1766-1834)の主要著作の一つである。本書は、人口が等比数列的に増加するのに対して、食料は等差数列的にしか増加しないという命題で著名であるが、初版におけるマルサスの狙いは、フランス革命のもたらす高揚した雰囲気の中で出てきたコンドルセやゴドウィンの楽観的な平等社会の構想の批判にある。ゴドウィンによれば、人間は本来理性的な存在であり、政治や社会の制度が悪いために不平等が生まれ、貧困や悪徳が発生するから、専制政治をなくし私有財産制度を廃止して、平等な社会を実現すれば貧困も悪徳もなくなり、人間も社会も完全なものになるという。マルサスはこれを人口の原理に基づいて批判した。仮にゴドウィンがいうように私有財産制を廃して平等社会が実現しても、人々は上の恐怖から解放されるので、急速な人口増加が生じ、短期間のうちに食料の増加を上回る。その結果、再び貧困や悪徳が生まれ、人々の少ない財産を守るために私有財産制が復活し、不平等も発生するであろう、というのである。本書は、マルサス本人のものと思われる献呈辞が書かれている。

最終更新日時

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